ベースアップ評価率
目次
届出方法の変更
届出はExcelシートを用いて作成し、メールで送信する必要があります。これに加え、「医療従事者の賃金を増やす」ことが前提となっており、賃金改善計画書もExcelで作成し、添付することが求められています。さらに、定期的に実績報告を行う仕組みも新たに導入されています。
施設基準の届出書の作成
Excelに不慣れな方や、レセプトコンピューターからの統計表の取り扱いが難しい方にはハードルが高く感じられるかもしれませんが、1つずつ進めていきましょう。
届出用紙の取得
施設基準の届出用紙は、各厚生局のWebサイトからダウンロード可能です。厚労省のWebサイトにも「ベースアップ評価料」の専用ページがあり、様式が公開されていますが、厚生局ごとに形式が異なるため、各厚生局の様式を使用することを推奨します。
対象職員の給与総額の算出
対象職員とその給与総額を算出する際、届出のタイミングにより計算期間が異なるため注意が必要です。法定福利費の対象となる「基本給等総額」と手当を含む「給与総額」を把握する必要があります。賞与に関しては、基本給や毎月の手当に連動して引き上げられる部分が賃金改善として含めることが出来ますが、業績に連動して引き上げられた分は含められません。
毎月の診療実績の集計
多くの医師が毎日の来院患者数を把握していますが、「再診料」や「初診料」の月単位での集計は難しい場合があります。例えば、同日に複数回の来院があった場合、診察料の算定が1回のみとなることがあります。診療実績はレセプトコンピューターの「診療行為別集計表」から抽出可能で、初診料や再診料に含まれる医学管理料もカウントできます。正確な算定のためには、届出用紙の「記載上の留意点」や点数表の「算定要件」を確認することが大切です。
賃金改善計画書の作成
賃金改善計画書を作成する際には、以下の点を考慮する必要があります。
賃金引き上げの実施方法の決定
昨年度の賃金を基準に、今年度および来年度に引き上げを一律に行うのか、段階的に行うのかを決定します。
賃金改善の総額の決定
今年度に賃金をどの程度引き上げるかを決め、その詳細を記載します。「ベースアップ評価料計算支援ツール」を利用し、収入予測を基に決定します。
金額の割り振り方法の決定
医療機関全体の賃金改善総額を、看護職員、薬剤師、看護補助者、その他の職種ごとに配分し、改善前の給与と改善後の予測値を「ベースアップ計画」としてまとめます。
ベースアップ評価料対象外職員の賃金改善
ベースアップ評価料対象外職種についても、基本診療料の引き上げ分を活用して賃金改善を行うことが求められます。この点についても計画書に記載する必要があります。
賃金引き上げの方法
賃金引き上げに関するルールや職員対応の方法も計画書に記載します。具体的には、就業規則や賃金規定の見直しなどの変更点を詳細に記載する必要があります。
当事務所にご相談ください!
下記のようなご相談はよくいただきます。
・計画書に記載する実績が無い場合はどうすればよいのか
・基本給でアップするのか、手当として支給するのか
医科歯科クリニックの本業に集中すべく、ベースアップ評価料については当事務所にご相談ください。初回相談は、無料で承ります。