介護サービス事業者経営情報の報告再開へ|期限と任意の追加項目を解説
介護サービス事業者経営情報データベースシステムの報告受付が、2026年10月26日(月)から再開される予定です。厚生労働省は、2026年10月15日付の「介護保険最新情報Vol.1546」で、再開日と報告期限、報告事項の変更を示しました。
経営情報の報告は原則として義務です。一方、今回追加された延べ床面積の3項目は任意記載です。 両者を混同せず、自事業者の会計年度末に対応する期限から準備を進めましょう。
この記事では、介護サービス事業者に向けて、今回の通知で押さえておきたい点を整理します。内容は、2026年10月15日付の通知(2026年10月20日確認)に基づきます。
目次
報告受付は2026年10月26日から再開予定
今回再開されるのは、一時停止されていた2回目分以降の報告受付です。対象は、2025年3月以降に終了する会計年度に係る報告です。
システム改修などに伴い受付が止まっていましたが、今回、再開日と当面の報告期限が示されました。受付停止が続いていたことを理由に、今後も提出不要と考えないよう注意してください。
経営情報の報告は原則義務。対象外となる場合も確認
介護保険法に基づく経営情報の報告は、原則として全ての介護サービス事業者が行うものです。対象となる事業者は、事業所・施設の所在地を管轄する都道府県知事へ報告する必要があります。
ただし、通知は報告を求めない場合について、次の2つの基準を示しています。①当該会計年度に提供した介護サービスのうち、介護保険の給付対象となるサービスの対価として受け取った金額が100万円以下の場合、②災害その他、報告できない正当な理由がある場合です。
適用には、事業者が有する事業所・施設の全てが通知所定の基準に該当するという条件があります。
一部の事業所の金額だけで報告不要と判断せず、対象サービスや例外の適用を通知・都道府県の案内で確認してください。
最初の期限は12月31日。会計年度が終了した時期で分かれる
再開後の期限は一律ではありません。報告対象の会計年度がいつ終了したかによって、次のように分かれます。
| 対象となる会計年度の終了時期 | 報告期限 |
|---|---|
| 2025年3月〜2026年2月 | 2026年12月31日 |
| 2026年3月〜2026年12月 | 2027年3月31日 |
| 2027年1月以降 | 会計年度終了後3か月以内 |
例えば、3月決算の事業者では、2025年3月に終了した会計年度の分は2026年12月31日、2026年3月に終了した会計年度の分は2027年3月31日が期限です。複数の会計年度の報告を準備する場合は、年度ごとに期限を管理しましょう。
「全て2026年12月末まで」「再開日から一律3か月以内」という扱いではありません。まず会計年度末と未報告の年度を照合することが大切です。
2025年2月以前に終了した会計年度で未報告のものがある場合は、今回の通知の期限表の対象外のため、所在地の都道府県へ確認してください。
追加された延べ床面積の3項目は任意記載
今回、次の3項目が追加されました。
| 追加された報告項目 | 取扱い |
|---|---|
| 介護サービスごとの延べ床面積 | 任意記載 |
| 医療における延べ床面積 | 任意記載 |
| 障害福祉サービスにおける延べ床面積 | 任意記載 |
改正後の留意事項通知の別紙1では、「※」を任意記載の目印とし、追加3項目の全てにこの印が付いています。したがって、追加されたからといって、この3項目が一律に必須になったわけではありません。 通知本文では「報告事項の追加」と書かれていますが、項目ごとの必須・任意は別紙1の※で区別されています。
医療・障害福祉サービスを併せて実施していて、収益や費用を介護サービスと区分できない場合は、その部分を除外せずに報告しても差し支えないとされています。ただしこの場合でも、適切な分析のため、追加された床面積を含む関連項目(医療・障害福祉の事業収益、利用者数等)をできる限り報告するよう通知は求めています。
任意項目であっても、そのような事業者では把握できる情報を準備しておきましょう。
「報告全体の義務」と「個々の項目の任意記載」は別の話です。床面積が任意だから報告自体も任意、ということにはなりません。
再開に向けて進めたい4つの準備
以下は、今回の通知を踏まえた実務上の整理案です。
1. 報告対象と未報告の年度を確認する:対象サービスと例外の条件を確認し、準備が必要な会計年度を洗い出します。
2. 年度ごとの期限を予定に入れる:入力期限だけでなく、経理資料の回収日と社内確認日も決めます。
3. 入力担当者と確認担当者を決める:決算資料を管理する担当者と、事業所情報を把握する担当者が連携できるようにします。
4. 任意項目も把握できる範囲を整理する:医療・障害福祉サービス等との区分が難しい場合は、床面積などの情報を確認します。
報告内容や操作方法に不明点がある場合は、所在地の都道府県の案内や、システムの最新マニュアル・問い合わせ先を確認してください。期限直前に資料不足が分からないよう、受付再開前から整理を進めておくとよいでしょう。
報告方法やログイン先はどこで確認する?
報告には「介護サービス事業者経営情報データベースシステム」を利用します。ログイン先や操作資料は、厚生労働省の制度案内ページから確認できます。報告にあたっては、GビズIDプライムのアカウント取得が必要と案内されています。
担当者が変わった場合は、法人等の取得状況と、担当者が利用するアカウント・社内の操作権限を確認しておきましょう。
なお、制度案内ページには過去の受付停止時の説明が残っている場合があります。今回の再開日・対象年度ごとの期限・追加項目は、2026年10月15日付のVol.1546を確認してください。
実際の入力操作は、再開に合わせて更新される案内も確認しましょう。
まとめ|義務・任意項目・期限を分けて確認する
今回のポイントは、報告受付が2026年10月26日から再開予定であること、経営情報の報告自体は原則義務であること、追加された延べ床面積3項目は任意記載であることです。
最初の期限である2026年12月31日は、2025年3月〜2026年2月に会計年度が終了する報告に適用されます。自事業者の対象年度と期限を確認し、資料回収・入力・社内確認の役割分担を進めましょう。


















