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【2027年度介護報酬改定】居宅介護支援の算定要件を見直しへ|特定事業所加算(Ⅰ)の40%要件廃止案とは?

【2027年度介護報酬改定】居宅介護支援の算定要件を見直しへ|特定事業所加算(Ⅰ)の40%要件廃止案とは?

2026年10月19日に開催された第271回社会保障審議会介護給付費分科会において、居宅介護支援事業所の「特定事業所加算(Ⅰ)」の算定要件を緩和する案が示されました。

注目されるのは、利用者のうち「要介護3~5の割合が40%以上」という要件の廃止です。

実現すれば、要介護1・2の利用者が多い事業所でも、ほかの要件を満たすことで上位区分の加算を取得できる可能性があります。

今回は、見直し案の内容と、居宅介護支援事業所への影響、今後の確認事項を解説します。

特定事業所加算(Ⅰ)の「40%以上」の要件が廃止される案

特定事業所加算は、専門性の高い人材配置や研修・相談体制などを整え、質の高いケアマネジメントを提供する居宅介護支援事業所を評価する制度です。

現行の特定事業所加算(Ⅰ)では、利用者全体に占める要介護3・4・5の方の割合が40%以上であることが算定要件の一つとなっています。

今回、厚生労働省は、この割合要件を廃止する案を提示しました。

見直しの背景には、要介護度とケアマネジメント業務の負担が必ずしも比例しないという課題があります。

厚生労働省の資料では、利用者1人当たりの労働投入時間について、要介護度別に大きな差が生じていないことが示されています。

また、地域の利用者を幅広く受け入れる事業所ほど、40%要件を満たしにくくなるという指摘もあります。

こうした状況を踏まえ、利用者の要介護度の割合よりも、主任介護支援専門員や常勤職員による手厚い人員配置を重視する方向で検討されています。

なお、現時点では検討段階であり、要件の廃止が正式に決定したわけではありません。

要件緩和による居宅介護支援事業所への影響

具体的には、次のような効果が期待されます。

① 利用者をより柔軟に受け入れられる

現行制度では、要介護1・2の利用者が増えると、要介護3~5の利用者割合が40%を下回り、加算を算定できなくなる可能性があります。

今回の要件緩和が実現すれば、利用者の要介護度の割合を気にすることなく、地域のニーズに応じた受け入れがしやすくなります。

② 上位区分への移行を検討しやすくなる

現在、特定事業所加算(Ⅱ)を算定している事業所でも、ほかの要件を満たせば(Ⅰ)への移行を検討できる可能性があります。

現行の加算単位数は、特定事業所加算(Ⅰ)が月519単位、(Ⅱ)が月421単位です。

両区分には利用者1人当たり月98単位の差があり、上位区分への移行が実現すれば収入増加につながります。

ただし、40%要件が廃止されても、ほかの算定要件がなくなるわけではありません。

現行の特定事業所加算(Ⅰ)では、常勤の主任介護支援専門員2名以上、常勤の介護支援専門員3名以上の配置などが求められています。

そのため、割合要件以外の条件を満たせるかが重要です。

居宅介護支援事業所が今から確認しておきたいこと

要件緩和に備え、事業所では次の3点を確認しておくとよいでしょう。

特に、現在(Ⅱ)を算定している事業所は、40%要件以外に(Ⅰ)の算定を妨げている条件がないか整理しておくと、改定後の対応を検討しやすくなります。

なお、40%要件の廃止は現時点で検討段階です。実際に加算を算定する際は、正式決定後の算定要件や届出方法を確認する必要があります。

まとめ|要件緩和を見据えた準備を

今回の見直し案は、利用者の要介護度の構成に左右されず、手厚い人員配置を整えた居宅介護支援事業所を評価する方向性を示すものです。

事業所としては、正式な制度改正を待つだけでなく、現在の算定状況や人員配置を確認し、特定事業所加算(Ⅰ)への移行可能性を整理しておくことが大切です。

よくある質問(FAQ)

Q1.特定事業所加算(Ⅱ)から(Ⅰ)へ自動的に移行できますか?

A.自動的には移行できません。

特定事業所加算(Ⅰ)の算定要件を満たしているか確認し、改定後のルールに従って必要な届出等を行うことになります。


Q2.今回の要件緩和はいつから適用されますか?

A.2027年度介護報酬改定に向けた検討案であり、2026年10月20日時点では正式な適用時期は決まっていません。

今後の審議結果や厚生労働省の発表を確認する必要があります。


参考資料

  • 厚生労働省「第271回社会保障審議会介護給付費分科会」  

 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_76565.html

資料6「居宅介護支援・介護予防支援(改定の方向性)」

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