コラム

働きながらでも障害年金は受給できる?

「仕事をしているけれど、障害年金は受け取れるの?」こんな疑問をお持ちの方は多くいらっしゃいます。

結論からお伝えすると、就労中でも障害年金を受給できるケースがあります。ただし、就労の状況が審査に影響する場合もあり、疾患によって注意すべきポイントが異なります。

このコラムでは、働きながら障害年金を受給するための条件と、疾患別に知っておきたい注意点をわかりやすく解説します。「自分は就労中だから無理かも」とあきらめる前に、ぜひ一度ご確認ください。

就労中でも受給できる?原則と考え方

障害年金の審査では、「働いているかどうか」だけで判断されるわけではありません。

重要なのは、障害によって日常生活や労働能力にどの程度の制限が生じているか、という点です。つまり、仕事をしているという事実だけを理由に、直ちに不支給となるわけではありません。

障害年金の審査で問われるのは「就労の有無」ではなく「障害の程度」

たとえ就労していても、障害によって日常生活や仕事に大きな制限があると認められれば、障害年金を受給できる可能性があります。

一方で、就労状況が審査において重要な判断材料となることも事実です。特に精神障害や発達障害の場合は、働き方、勤務日数、勤務時間、職場で受けている配慮、欠勤や遅刻早退の状況、業務遂行上の困難などが、等級判断に影響することがあります。

そのため、申請時には単に「働いている」「働いていない」だけではなく、障害によってどのような制限があり、どのような配慮を受けながら働いているのかを、診断書や申立書などで具体的に整理することが大切です。

等級ごとの就労と受給の関係

障害年金には1級から3級までの等級があります。ただし、障害基礎年金の対象となるのは1級・2級のみで、3級は障害厚生年金にのみ設けられています。

1級・2級 - 日常生活に大きな制限がある状態

1級・2級は、障害によって日常生活に大きな制限がある状態が認定の目安となります。就労している場合でも、援助や職場の配慮がなければ勤務の継続が難しい場合や、日常生活に大きな支障がある場合には、認定される可能性があります。

ただし、安定して就労を継続できている場合には、日常生活や労働への制限が軽いと判断され、認定が難しくなることもあります。

3級(障害厚生年金のみ) - 労働に著しい制限がある状態

3級は、労働に著しい制限がある状態などを対象とするため、1級・2級に比べると、就労しながら受給が認められるケースもあります。ただし、単に働いているかどうかではなく、仕事内容、勤務時間、職場での配慮、欠勤や早退の状況などを含めて、総合的に判断されます。

就労中の障害基礎年金の申請は、慎重な判断と準備が必要です

障害基礎年金は1級・2級が対象となるため、就労している場合には、日常生活や労働への支障の程度がより慎重に見られることがあります。診断書の記載内容や病歴・就労状況等申立書の書き方が審査結果を大きく左右します。

疾患別・就労中の申請で注意したいポイント

就労中の申請では、疾患の種類によって注意すべき点が異なります。以下の表を参考にしてください

疾患・障害の種類就労中の申請で特に注意したいポイント
精神疾患
(うつ病・双極性障害・
統合失調症など)
就労の有無・勤務時間・職場での配慮の状況が等級判定に影響しやすい。
「週に何日・何時間働けているか」「どのような配慮があるか」を
具体的に記載することが重要。
発達障害
(ASD・ADHDなど)
就労していても、
職場での困難さや日常生活の支障が実態として存在する場合は認定される。
幼少期からの状況も含めた丁寧な記載が必要。
内部障害
(がん・心疾患・腎疾患など)
治療の副作用・体力の低下・通院頻度などが
日常生活や就労に影響している実態を伝えることが重要。
就労していても症状が重い場合は対象になりうる。
肢体の障害
(麻痺・切断など)
身体機能の制限が明確な場合でも、
動作能力や日常生活・就労への影響をもとに判断されます。

就労中の受給に関するよくある質問

Q. フルタイムで働いていても受給できますか?

フルタイムで就労していても、障害年金を受給できる可能性はあります。

ただし、障害の種類や状態によっては、支障なく安定して働けていると判断されると、認定が難しくなることがあります。そのため、実際に職場で受けている配慮、勤務を続けるうえでの困難さ、体調の波、欠勤・早退の状況などを具体的に伝えることが重要です。

Q. 受給中に就職・転職した場合はどうなりますか?

就職・転職したからといって、障害年金がただちに支給停止になるとは限りません。

ただし、障害年金には障害の状態に応じて更新があり、その際に提出する「障害状態確認届(診断書)」の内容をもとに、引き続き障害等級に該当するかどうかが確認されます。 就労状況の変化を含め、障害の程度が軽くなったと判断された場合には、等級の見直しや支給停止につながることがあります。

Q. 障害年金を受給しながら働くと、会社や周囲に知られますか?

障害年金の受給については、原則として会社や職場に通知されることはありません。

ただし、傷病手当金を受給している場合や、これから申請する場合には注意が必要です。傷病手当金は健康保険の制度であり、申請手続きに勤務先が関与することがあります。また、障害年金と傷病手当金が同じ傷病を理由とする場合、傷病手当金が調整されることがあります。 そのため、障害年金の受給自体が会社に通知されるわけではありませんが、傷病手当金の申請や調整が関係する場合には、勤務先が手続きに関与する点に注意が必要です。

早めの相談をおすすめします

就労中の申請は書類の準備が特に重要で、一人で進めると見落としが生じやすい部分があります。「自分の場合は受給できるのか」を早めに専門家に確認することで、申請の方向性をスムーズに決めることができます。

まとめ

  • 就労の有無ではなく「障害の程度」が受給の判断基準
  • 就労中でも、日常生活や労働能力への制限が認められれば受給できる可能性がある
  • 精神障害・発達障害は就労状況が等級判定に影響しやすいため書類の準備が特に重要
  • 受給中に就労状況が変わっても、ただちに停止されるとは限らない
  • 就労中の申請では、早めに専門家へ相談することで準備を進めやすくなる

「働いているから対象外」と決まるわけではありません。ご自身が対象になるか気になる方は、お気軽にご相談ください。

当相談室では、無料相談を受け付けています。

【無料相談受付中】

「⼀度不⽀給になったが、再申請を検討したい」

「⾃分の症状で申請できるかどうか知りたい」

ご相談は専⾨スタッフが丁寧にお答えします。

障害年金はいくらもらえる?
障害年金の受給条件とは?