【わかりやすい図解あり】介護分野の賃上げ・職場環境改善支援補助金を徹底解説!訪問看護・訪問リハも対象に
目次
はじめに
令和8年度、介護分野における職員の処遇改善制度が大きく変わります。
今回の「介護分野の賃上げ・職場環境改善支援補助金」は、令和8年6月から予定されている介護報酬改定による処遇改善加算の増加分を、6か月前倒しで一時金として受け取れる制度です。
最大で職員1人あたり月額1.9万円相当の支援が受けられるため、介護事業所にとっては人材確保・定着の大きなチャンスとなります。
本記事では、社会保険労務士の専門的見地から、この補助金制度の仕組みと要件、申請のポイントを分かりやすく解説します。
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処遇改善加算の増加分を6か月前倒しで受給 | 補助金の仕組み
令和8年6月の介護報酬改定を先取り
今回の補助金制度の最大の特徴は、令和8年6月から予定されている介護報酬改定による処遇改善加算の増加分を、6か月前倒しで受け取れる点です。
具体的には、令和7年12月から令和8年5月までの6か月分の処遇改善増加分を、補助金として一時金で受給できます。
これにより、事業所は介護報酬改定を待たずに、早期に職員への処遇改善を実施できるメリットがあります。

申請から支給までの一般的なスケジュール
標準的な流れは以下の通りです。
スケジュールは自治体によって大きく異なります。あくまでも一例としてご覧ください。
| 時期 | 手続き内容 |
|---|---|
| 令和7年2月末まで | 補助金計画書の提出 |
| 令和7年6月頃 | 補助金の支給 |
| 令和7年11月末まで | 実績報告書の提出 |
補助金支給額の計算方法
補助金の支給金額は、原則として次の計算式で算出されます。
「令和7年12月のサービス報酬額」×「サービスごとの交付率」
交付率は、前述の3階建て構造でどこまでの要件を満たしたかによって異なります。
すべての要件を満たせば最大の交付率が適用され、職員1人あたり月額1.9万円相当×6か月分の補助が受けられることになります。
補助金は「3階建て構造」 | 最大1.9万円の内訳と要件
3つの階層で構成される補助金制度
今回の補助金は、取り組み内容に応じて3つの階層に分かれています。
すべての要件を満たすことで、職員1人あたり月額最大1.9万円相当の補助が受けられる設計です。

①基礎部分(1万円相当): ほぼ全事業所がクリア可能
最も基本となる1万円相当の部分は、処遇改善加算を現在取得している、または今後取得を予定していることが要件です。
すでに多くの介護事業所が処遇改善加算を取得しているため、この部分については事実上、ほとんどの事業所がクリアできます。
まだ取得していない事業所も、取得予定として申請できるため、ハードルは高くありません。
②生産性向上部分(5千円相当): 実績報告までの取組予定でOK
5千円相当の部分を受け取るには、次の3つの取組から1つ以上を「補助金の実績報告」までに行う予定であることが必要です。
申請時は取り組みの誓約だけで構いません。
【3つの取組(サービス種類により選択肢が異なります)】
- (1) ケアプランデータ連携システムへの加入
- (2) 生産性向上推進加算の取得
- (3) 社会福祉連携推進法人への所属(※補助金申請日までに必要)
ただし、介護サービスの種類によって選択できる取組が異なります。

ケアプランデータ連携システムへの加入や生産性向上推進加算の取得は、決して難しい要件ではありません。
実績報告まで時間的余裕もあるため、計画的に取り組めば十分にクリアできます。
③職場環境部分(4千円相当): すでに実施している事業所も多い
4千円相当の部分は、次の3つの職場環境改善要件から1つ以上を実施するだけで満たせます。
【職場環境改善の要件(いずれか1つ以上)】
① 現場課題の見える化
② 業務改善活動の体制構築
③ 業務内容の明確化、役割分担の整理
多くの介護事業所では、定期的なミーティングで事故事例やヒヤリハット事例を共有し、業務改善を行っているはずです。
こうした日常的な取組がすでにこの要件を満たしている可能性が高いため、ほぼすべての事業所がクリアできると考えられます。
【重要】訪問看護・訪問リハビリも処遇改善加算の対象に
新たに4つのサービスが対象に追加
令和8年度から、以下の4つのサービスが新たに処遇改善加算と今回の補助金の対象になりました。
- 訪問看護
- 訪問リハビリテーション
- 居宅介護支援
- 介護予防支援
これまでこれらのサービスは処遇改善加算の対象外でしたが、今回の制度改正により、職員の処遇改善を行う財源が確保できるようになりました。
新規追加サービスは ①の1万円相当部分のみ適用
ただし、訪問看護・訪問リハビリテーション・居宅介護支援・介護予防支援については、3階建ての補助金のうち①の1万円相当部分のみが適用されます。
②の5千円相当部分と③の4千円相当部分は対象外となるため、注意が必要です。
キャリアパス要件をクリアすれば申請可能
訪問看護・訪問リハビリテーション・居宅介護支援・介護予防支援のサービスで今回の補助金を受け取るには、最低ラインのキャリアパス要件を満たす必要があります。
これらの要件は決して難しいものではなく、11月30日までに満たす予定として申請することも可能です。
したがって、新たに対象となった訪問看護等の事業所も、十分に取得可能と考えて差し支えありません。
申請を成功させるための3つのポイント
ポイント1: 早期に取組内容を決定し、計画的に進める
2月末までの計画書提出期限を考えると、1月中~2月初旬には取組内容を決定し、必要な準備を始めることが望ましいでしょう。
特に②の生産性向上部分については、ケアプランデータ連携システムへの加入や生産性向上推進加算の取得に一定の手続きが必要です。
早めに動き出すことで、余裕を持って要件をクリアできます。
ポイント2: 職員への周知と理解促進
補助金を受け取った後は、それを職員への処遇改善に適切に充てる必要があります。
職員に対して、この補助金の目的や使途を事前に説明し、モチベーション向上につなげることが重要です。
また、実績報告では、実際にどのように処遇改善を行ったかを示す必要があるため、記録の整備も計画的に行いましょう。
ポイント3: 専門家のサポートを活用する
処遇改善加算や補助金の申請は、書類作成や要件確認に専門知識が必要です。
特に初めて申請する事業所や、新たに対象となった訪問看護等の事業所は、社会保険労務士などの専門家のサポートを受けることで、確実かつスムーズに申請を進められます。
申請の代行はもちろん、キャリアパス要件の整備や就業規則の見直しなど、トータルでサポートを受けられる専門家を選ぶと良いでしょう。
まとめ: 処遇改善加算と補助金を活用して人材確保を強化
令和8年度の介護分野における処遇改善の動きは、介護事業所にとって職員の処遇改善と人材確保の絶好のチャンスです。
特に以下の3点が重要なポイントとなります。
✅ 3階建て構造の補助金で最大月額1.9万円相当の支援が受けられる
✅ 6か月前倒しで処遇改善分を一時金として受給できる
✅ 訪問看護・訪問リハビリテーション・居宅介護支援・介護予防支援が新たに処遇改善加算の対象になった
いずれの要件も、計画的に取り組めば決して難しいものではありません。
2月末の計画書提出期限に向けて、早めに準備を始めることをお勧めします。
介護・障害福祉に強い社会保険労務士法人FINEでは、処遇改善加算の申請代行や要件整備のサポートを行っています。
申請に不安がある場合や、より確実に補助金を受け取りたい場合は、当事務所への相談をご検討ください。
職員の処遇改善は、サービスの質向上と事業所の持続的成長に直結します。
この機会を最大限に活用し、働きやすい職場環境を整備していきましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. すでに処遇改善加算を取得していますが、今回の補助金は別途申請が必要ですか?
はい、今回の「介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援補助金」は、処遇改善加算とは別の制度ですので、改めて申請が必要です。
処遇改善加算を取得していることは①の1万円相当部分の要件を満たすことになりますが、補助金を受け取るには都道府県に対して計画書を提出する必要があります。
申請期限は令和7年2月末(都道府県により異なる場合あり)となっていますので、早めに準備を進めましょう。
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