マイナポータルで離職票が郵送不要に!?マイナンバーカードがiPhoneへ搭載へ!
社会保険労務士法人 FINE は、秋田(秋田市、由利本荘市、大仙市、横手市、仙北市、にかほ市、潟上市等、秋田県内全域)を中心に、
労務問題への対応、就業規則の作成・見直し、勤怠管理システムの導入支援、各種助成金の活用提案など、人事労務分野における豊富なノウハウに基づき、企業の皆様をご支援しております。
上記のようなテーマでお困りの企業様は、ぜひ一度、当法人にご相談ください。
はじめに:マイナンバー活用の新展開
昨年からマイナ保険証への移行が進められていますが、2025年にはさらにマイナンバー制度の利便性を高める動きが加速します。
特に注目すべきは、マイナポータルを活用した離職票の電子交付や、待望のiPhoneへのマイナンバーカード機能搭載です。
これらの変化は、企業の人事労務管理や、日常生活にも影響を与える可能性があります。
以下、現時点で判明している情報に基づき、その詳細とポイントを解説します。
1. マイナポータル経由での離職票受け取り開始(2025年1月~)
2025年1月20日より、離職された方がマイナポータルを通じて、ハローワークから直接「離職票」を受け取れるようになります。
これまでの課題
従来、離職票は、事業所(または手続きを委託された社会保険労務士)がハローワークで交付を受け、それを印刷して離職者本人へ郵送するのが一般的でした。
しかし、この方法では、
・郵送の手間やタイムラグが発生する
・郵送途中での紛失リスクがある
・離職後に住所が変わった場合、再送付の手間がかかる
といった課題がありました。
転居を伴う離職などのケースで、手続きの遅れが心配される場面もあったかもしれません。
電子交付導入のメリット
これらの課題を解決し、離職された方がより迅速に失業保険の受給手続きや求職活動を始められるよう、マイナポータルを活用した電子交付が導入されることになりました。
利用方法と注目ポイント
離職者の方がマイナポータルで離職票を受け取るためには、事前の準備が必要です。
【マイナンバーの登録確認】
退職前に、ご自身の雇用保険被保険者番号とマイナンバーが正しく紐付けられているかを確認しておくことが重要です。
【雇用保険WEBサービスとの連携】
ご自身のマイナポータルと、ハローワークが提供する「雇用保険WEBサービス」を連携させておく必要があります。
これらの準備が整っていれば、ハローワークが離職票を電子データで交付し、離職者はマイナポータル上でいつでも内容を確認し、ダウンロードできるようになります。
特に注目すべき点は、電子データ(PDF等)をスマートフォンなどに表示すれば、ハローワークの窓口で提示する際に印刷が不要になることです。
これにより、手続きが一層スムーズになります。
企業側の対応
この電子交付の導入は、企業にとってもメリットがあります。
・離職票の印刷・郵送の手間が省け、事務負担の軽減につながります。
・郵送コストや紛失リスクも削減できます。
従業員から退職の申し出があった際には、「マイナポータルで離職票を受け取れる」旨を事前に説明し、雇用保険WEBサービスとの連携を促すと、退職後の手続きが円滑に進むでしょう。
ただし、事業主側で雇用保険の離職手続きを電子申請で行う必要があります。
また、注意点としては、離職者本人が電子交付を希望しない場合や、マイナンバーの登録・紐付けが完了していないなどの理由で電子交付ができないケースでは、従来通り紙媒体での離職票交付が必要となります。
2. マイナンバーカード機能のiPhoneへの搭載(2025年春~予定)
Apple社は、日本のデジタル庁との協力により、2025年春を目処に、iPhoneの「ウォレット」アプリにマイナンバーカード機能を追加する計画を発表しました。
これにより、iPhoneユーザーはウォレットアプリ内でマイナンバーカードを選択し、Face IDやTouch IDといった生体認証を行った上で、iPhoneを非接触型リーダーにかざすだけで、様々な場面での本人確認が可能になります。
利用が想定される場面としては、
・対応する医療機関や薬局での健康保険証としての利用
・コンビニエンスストアでの各種証明書発行サービス
・マイナポータルのiOSアプリへのログイン
などが挙げられ、日常的な利用シーンも広がりそうです。
これまでスマートフォンでマイナンバーカード機能を利用する際は、物理的なカードを読み取り、暗証番号を入力する必要がありましたが、今後はiPhoneの生体認証だけで完結する見込みで、利便性が格段に向上します。
セキュリティについて
セキュリティ面も配慮されています。
本人確認の際の提示履歴や個人情報は暗号化され、iPhoneデバイス上にのみ安全に保存される仕組みとなり、プライバシー保護が強化される予定です。
万が一iPhoneを紛失した場合でも、Appleの「探す」機能を使ってデバイスをロックしたり、遠隔でデータを消去したりすることが可能です。
リリース時期
正式なサービス開始は2025年春から夏頃と見込まれています。
この新機能により、マイナンバーカードの活用場面がさらに広がり、より手軽で安全に利用できるようになることが期待されます。
まとめ:変化への備えを
2025年に予定されているマイナンバー制度の進化は、
・離職票の受け取りが迅速・確実に
・iPhoneでのマイナンバーカード利用がより手軽に
といった具体的なメリットをもたらします。
これらの変化は、企業における人事労務手続きの効率化や、一人ひとりのデジタル活用の利便性向上につながるものです。
社会保険労務士法人 FINEでは、こうした法改正や制度変更の最新情報を常に把握し、企業様への適切なアドバイスやサポートを提供してまいります。
マイナンバー制度の活用や、それに伴う労務管理上の対応など、ご不明な点がございましたら、どうぞお気軽に当法人までご相談ください。